Morning moon
そこにはいつもと違い、正装したおばあちゃんが立っていた。

「奏美、やっと覚醒したようだねえ。」

「おばあちゃん!私…これ…。」

「大丈夫、落ち着いて。さあついておいで。」

それから、二人でおばあちゃんの部屋に移動した。

夜は紫紺のカーテンが窓を覆い、雰囲気満点なこの部屋。

さらにおばあちゃんは、正装している。

この格好をしてるおばあちゃんを見るのは、久しぶりな気がした。

滅多な事では着ることのないこのドレス。

光るスパンコールの輝きは、この世界のものじゃないみたいな色。

胸元には、やっぱり見たことない花を象ったコサージュ。



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