Morning moon
「そこにお座り。」
「うん。」
北欧テイストの温かみのある家具が並ぶ部屋の中央に、小さなサイドテーブルがある。
奏美は、その向かいに1脚だけおいてあるスツールに腰かけた。
おばあちゃんは、奏美と対峙するようにベッドに座った。
これがおばあちゃんのいつものスタイルだ。
「奏美。良くお聞き。私が魔女だってことは知ってるよね?」
「うん。」
「お前は、私の血を受け継ぐ者。そして今夜それが覚醒したんだよ。」
「覚醒…?…え?!でも、お母さんは普通の人間…だよね?」