Morning moon
(何あれ?あいつまさか本当に先輩を?!)

「気にしなくていいです。ささ、行きましょう。」

奏美は先輩を後ろから押しだす形で歩きだした。

残された剣は、面白くない。

この逆パターンを考えていたのに。

「あのやろう…。」

剣の気持ちを思うと理華は苦しくなった。

「剣ちゃんも散歩しない?」

少しでも気が紛れるように提案してみたが

「俺はいい。理華はいいのか?先輩行っちゃったぞ。」

「私は別に…先輩のファンじゃないし…。」

「そうなのか。女はみんなあの人のファンだと思ってたけどな。」

「違うよ、私は…。」
< 144 / 458 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop