Morning moon
「奏美もやっぱ沙欄先輩狙いなんだよなぁ。」

残念そうに剣が呟いた。

「剣ちゃん…奏美のことすごく好きなんだね。」

「あ…いや…好きとかじゃなくてな、幼馴染の奏美がモテモテの先輩なんかに恋したってフラれるだけだろう。
それじゃあまりにも気の毒だからな。お情けってやつだよ、あはは…。」

力なく笑う。

嘘丸出しだった。

「片づけようか。」

「そうだな。」

なんとなく二人で花火の後片付けを始めた。
< 145 / 458 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop