Morning moon
「相葉さん。落ち着かないと。」

「あ、ごめんなさい…。」

「相葉さんって感情がわかりやすいね。」

月夜に映し出された笑顔に奏美の鼓動が跳ねる。

「えっと…。」

返事に困っていると、先輩がそっと奏美の肩を寄せ元来た方向へ歩き出した。

「そろそろ戻ってあげよう。たぶん中津川は大越さんのこと恋愛対象として見てないよ。」

「そう…なんだ…。」

自分がチャンス作ってあげる!と豪語した奏美は意気消沈した。

「でも大丈夫。中津川に相葉さんは落とせない。」

「え?」

「無理だってわかったら諦めるんじゃない?」
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