Morning moon
先輩が自分の方へ奏美の肩を引き寄せた。

恋人同士が肩を組んであるいているみたいに。


ドキン!


奏美の思考は完全にストップした。

今自分が置かれている状況がわからない、憧れてた先輩に肩を抱かれて、絶頂のはずなのに…。


剣の視界に肩を寄せ合う二人が見えた。

ガツーン!

頭に隕石が落ちたような衝撃を食らった。

「理華…俺もうダメだ…。先帰るわ…。」

トボトボ歩き出す剣を理華は慌てて追いかけた。

「待って!じゃあ私も帰るから。」

淋しそうな剣の後ろ姿を見ていたくなくて、理華は真横に並んだ。

「剣ちゃん…私じゃ…ダメ…?」

勇気を出して伝えた気持ち。
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