Morning moon
「わからなくはないんだけどさ、私初めての授業だったし、だったら最初に言ってくれればいいのに…。」
「甘いぞ。もう基礎じゃないんだ。魔法使いとしての一歩を歩き始めたんだからな。先生の言うように自覚を持たないと。」
「奏美、私も最初はそう思ってたの。でも先生の話を聞いたり、デイビスの話を聞いたりしてるうちに、納得できた。」
「そうなんだ…。」
「奏美もそのうち慣れるよ。授業中は先生の話を聞いて、休み時間にはデイビスからお小言みたいな話を聞いてればね。」
「ちょっとヒドイなーそれ。お小言ってなんだよ。おじさんみたいじゃないか。」
「あらだっておじさんじゃない?」
アンはにっこり微笑んだ。
「まいっか…その笑顔で許す!」
「あはは。」
(なんだこの空気は…入り込めないぞ…)