Morning moon

「そうなんですか？」

「ああ、杖は一生ものと言って最初からそういう杖を選ぶ人もいるけど、それは高度な力を持った純血だ。
純血だとある程度、親の姿などを見て、魔法レベルがどの程度まで達するか予測できる。
だからそのタイプにあったものを最初から選べるんだけど、
君はクォーターだから、これからの変化が激しい。覚醒した人の方が、その差が大きくてね、言葉は悪いけど先が見えないんだよ。」

ここでも純血とクォーターの違いを見せつけられた。

「君には君にしかできないことがあるよ。」

リチャードは少し気に病んでる奏美に向かって励ましの言葉をかけた。

「おあばちゃんにも同じこと言われました。」

奏美も照れ笑いする。