Morning moon
だいぶ朝日が昇ってきていた。

土手の上まで戻り、住宅街の方へ足を向けると、前方に見覚えのある背中が見えた。

「先輩!?」

思わず口から出てしまった言葉に先輩が振り返る。

「ああ、相葉さん。おはよう。随分早いんだね。」

「なんか目が覚めちゃって、散歩してたんです。」

「僕もだよ。」

「少し歩きませんか?」

「そうだね、相葉さんから誘ってくれるなんて嬉しいよ。」

「やだ…。」

先輩は、さりげなく照れるようなセリフを言う。

気まずいので、先輩に大学のことでも聞こう。
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