Morning moon
今日だけじゃない。

奏美のピンチを今みたいに不思議な出来事が救っていた。

(私の他に身近に魔法使いがいる)

奏美は確信した。

「今の子は器用だよね。携帯見ながらでもさ、上手く避けて行くんだよ。
僕もぶつかると思って、相葉さんを庇おうかと思ったけど、直前でさっと避けて行ったんだよ。」

「へ?」

私のこの重厚な思想を打ち破るように先輩が語りだした。

「世の中そんなに簡単に魔法みたいなことは起きないよ。」

その声は、さっきまでと違い冷たさを含んでるように聞こえた。
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