Morning moon
奏美は、もう一度おばあちゃんの部屋に飛び込んだ。

きっと魔法界だ。

迷わずにクローゼットの扉を開けた。

でも魔法界の家にも、おばあちゃんはいない。

どこに行ったんだろう?

森の中を彷徨う…

(どうしよう…どうしよう…私のせいだ…)

奏美は自分の無力さを呪った。

その時、奏美の身体が固まった。

(まただ…)

「この葉を持って行きなさい。早く!もうサンドラさんは戻っているはずだから、早く彼女に渡すんだ。いいね!」

「はい!」

身体の呪縛が解けると、お礼を言うことも忘れ、一目散に家へと戻った。
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