Morning moon
パイプ椅子が並べられ、結構人が入っていた。

奏美たちも、真ん中くらいの場所に座った。

「剣ちゃん、すごくがんばってたみたいだね。」

「そうだね、久しぶりに熱中してるって感じだったよ。」

奏美は知っていた、剣が指先をボロボロにしてバンドエイドだらけになっていたのを。



体育館の照明が暗くなった。

設営係りの子たちが暗幕を張ると、もっと暗くなり、本物のライブ会場みたいになってきた。

スポットライトがステージを照らし、やがてドラムのスティックがカウントを始めた。
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