Morning moon
「理華!待って!」

奏美は慌てて後を追った。

理華は校舎の外階段をどんどん駆け上がっていく。

「理華!」

奏美はいやな予感を押し殺し、必死で追いかける。

最上階の踊り場まで着くと、理華は立ち止まった。

「理華…。」

息を切らし奏美が追いつくと理華が叫んだ。

「来ないで!もういいの…わかってた…剣ちゃんの気持ちがこっちに向かないってわかってた!それでも…。」

理華が踊り場を乗り越えようとしていた。

「ダメ!理華!やめて!」
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