Morning moon

魔法学校での授業は順調に進んでいた。

奏美は、ミリーの助言もあって、杖の買い直しを考えていた。

最近の呪文は高度になってきていて、桜の木の杖は必至で耐えているというのが手に取るようにわかってきたからだ。

休みの日に、一人でリチャードのお店にやってきた。

「こんにちは。」

奏美がドアを開けると、フクロウの鳴き声が歓迎してくれた。

「やあいらっしゃい！」

「あの今日は杖のことで相談にきました。」

「そろそろ来る頃だと思っていたよ。さあ座って。」

「はい。」

リチャードはお見通しだったと感じで、奥から用意しておいた杖を持ってきた。