Morning moon
「大丈夫。この蜜をしっかり飲んでおけば耐えられる。
その代わり絶対に切らすんじゃないと言うんだよ。
産後もしばらく飲んだ方がいいだろうから、なくなったら魔法玉で私に知らせるように。」

「わかった!じゃあ行ってきます!」


奏美は蜜の入った小瓶を二つ持って、もう一度リチャードの店に向かった。

おばあちゃんの心使いにリチャードは感激しきっていた。

店の奥から体調の悪そうな奥さんも出てきた。

「ありがとう!本当にありがとう!でもサンドラさんは何もかもお見通しなんだな。
たしかにこいつは身体が弱くて、今回の出産は諦めた方がいいとまで言われていたんだ。
でもそんな簡単に命は捨てられないよ。だから杖のことがなくても、サンドラさんにお願いしようと思ってた。」
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