Morning moon
泉の湖面は穏やかだった。

小さな波紋一つない。

風が吹き抜ける。

その時だけ、湖面がササっと波打った。

背後に気配を感じた。

身体は…動く?!


恐る恐る振り返ってみると、そこに立っていたのは…。




「奏美どうしたの?」

「ロラン!」

金髪を風になびかせながらロランが立っていた。

「たまにここに来るんだよ。一人で水面を見てると落ち着くんだ。」

「そうだったの。」

「奏美は?」

「私?私も散歩。森の中の薬草を観察してたの。あ、採ったりしてないから大丈夫よ。」

「もう少ししたら採取できるようになるよ。」

「そうだね。」
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