Morning moon
二人の新居は、お城の傍にある教会を改築した建物。

屋根の上に残してある小さな塔が、その名残を見せているが、後は全くわからない。

奏美がドアの前に立つと、ドアは自動で開いた。

「いらっしゃい。」

少し大きくなったお腹のミリーが出迎えてくれた。

「びっくりしたー!自動ドア?!」

「違うわよー。だんだん動くのが大変になってきたから、魔法をかけておいたの。」

「すごーい!」

「さあ入って。ロランは出かけていないけど。」

「そうなの?」

「うん。なんかお城に用事があるって行ったわ。」

「へーなんかすごいな、ロラン。」

感心しながらリビングへ案内された。
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