Morning moon
「ここだよ。さあどうぞ。」

先輩がレディーファーストでドアを開けてくれた。

「ありがとうございます。」

店内は白でまとめられていていた。

椅子と柱は重厚な雰囲気の茶。

コーナーに置かれた観葉植物の緑が、アクセントになっていた。

奏美はだんだん不安になってきた。

こんな高そうなお店大丈夫だろうか?

おどおどする奏美を見て、先輩がそっと耳打ちした。

「大丈夫だよ。ここは僕の伯父のグループ経営だから、安心して。」

理華が触手に襲われた夏、そういえば言っていた。

伯父さんが経営するホテルがあるから遊びに来てたって。
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