Morning moon
「それはどうでもいいんだけど、その時にね、分厚い薬草図鑑もたくさん持ってきてたの。
なんだろうって思ってたら、これからお城に届けるんだって言ってたわ。」

「お城に?」

「そう、お城には貴重な本がたくさん保管されているの。それで王子の研究の為にその図鑑類を寄贈するんだって。」

「ふーん…。」

「王子も薬草研究をするのかしらね?」

「どうだろう…。」

でも度々森で遭遇することを考えると、あり得ない話でもない。

「でもさ、奏美は奏美らしくいればいいんじゃない?先のことはまだわからないんだしさ。
運命の出会いなんてそう簡単に落ちてるものじゃない。時が来ればきっとわかるわよ。」

「そうだね。」

アンにしっかりまとめられてしまった。

きっかり30分だった。
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