Morning moon

魔法学校８

ほどなくして奏美とロランもマスターを取得した。

ロランは、迷わずドクターコース進学を決めたが、奏美は悩んでいた。

覚醒した頃は、マスターまでいけばいいかと漠然と思っていた。

しかし、いざそのマスターまで取得してみると、現状に満足していない自分に気がついた。

沙欄先輩と王子の言葉が脳裏をよぎる。

奏美は、秋までには結論を出そうと決め、数カ月の猶予を自分に与えた。



大学の勉強に専念していたある日、奏美の元に魔法玉が届けられた。

ミリーとロランからだった。

昨日二人に男の子が生まれたらしい。

写真の中の赤ん坊は、元気良く泣いている様子がよく伝わってきた。

アランと名付けたという。

この二人は純血で地位も高い、エリート同士の子供だ。
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