Morning moon
秋が深まった11月、相葉家に異変が起きた。

大学から帰ってくると、お母さんからリビングに来るように言われた。

リビングに行くと、お父さんも帰ってきていて、全員集合している。

なんとなくいい話じゃないという雰囲気が伝わってきた。


重々しい空気の中、おばあちゃんが口火を切った。

「私はそろそろ人間界での役目を終えようと思うよ。」

奏美は意味がわからなかった。

「そうね、お母さんも、そろそろ人間で言えば寿命の時期だもんね。」

「そうですか、仕方ないことなのかな。」

お父さんもお母さんも淡々と受け止めている。

「ちょっと待って!何?何の話をしてるの?」

取り乱す奏美を宥めるのようおばあちゃんは優しく言った。
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