Morning moon
大事な話はこれだけみたいで、何事もなかったみたいに談笑が続いている。

良く良く考えたらお父さんは人間なのに、なんでこの話を違和感なく聞いているんだろう?

奏美は、父に向かって問いただした。

「ねえ、お父さんは人間でしょ?」

「何を藪から棒に。」

「どうしておばあちゃんの話に驚いたりしないの?」

「なんだ、そんなことか。何をいまさらって感じだな。」

お父さんは、お母さんと出会ってからのこと。結婚のこと。お母さんが覚醒しなかったけど魔法使いの血を引いてること。

おばあちゃんは魔法使いだってこと。

全部受け止めて、それで結婚したんだって。

その時に、将来こうなることも、全て聞かされていた。

だから来るべき時がきたんだと理解したのだ。
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