Morning moon
「あのね、おばあちゃんが人間界を去ってしまって、今までの入り口が封印されてしまったの。」

「え?じゃあどこから入ってきたのよ?」

「偶然裂け目を見つけたの。カーテンが切れたみたいな裂け目がね、あるのよ。」

「そうなんだ。」

「それで、そこまでは家から遠くて少し不便だから、家の中に入り口を作りたいって思うんだけど、どうしたらいいか知らない?」

「そうねえ…。魔法界と人間界の入り口ってそう簡単に作れるものじゃないのよ。たぶんサンドラさんだから出来たのね。」

「ええ?!」

「問題はその裂け目ってやつよ。一体誰が作ったのかしら…。本来はお城にいる魔法使いくらいしかできないことなのよ。」

「そうだったんだ…。」

おばあちゃんは昔、お城で働いていた。

それは納得だ。

でも土手の裂け目は誰が?
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