Morning moon
あまり夜遅くならないように、ミリーの家に行った。

けれど、ロランも帰ってきていて、家族そろって夕食の最中だった。

「ごめんなさい。こんな時間にお邪魔して…。」

「ああ、いいよ。気にしないで。じゃあ早速行こうか。」

「どこへ?」

「どこってお城だよ。」

「お城?!」

奏美は目を丸くした。

「ミリー悪いけど、ちょっと行ってくるよ。残りは戻ってから食べるから、このままフリーズさせておいて。」

「わかったわ。」

ミリーはロランの食べかけた夕食の時間を止めた。

これで戻ってからも同じ状態で食べることができる。

冷めたらチンとかしなくていいわけだ。

「ミリーごめんね。」

「いいのよ。これもロランの仕事のうちよ。」
< 378 / 458 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop