Morning moon
ロランと並んでお城に向かった。

結婚式の時のように跳ね橋を渡るのかと思っていたら、別の場所から中へ入った。

「ここは裏口なんだ。今回のことは公には出来ないからさ。ちょっと薄暗いから気をつけて。」

「ありがとうロラン。」

なんだか大変なことになっているらしい。

裏口から城の内部へ入った。

お城の構造をわかってない奏美は、どこに連れて行かれるのかさっぱりわからない。

ロランは慣れた足取りで石造りのらせん階段を上り、塔の上層を目指す。

そして、小さな入口の前で止まった。

コンコン

ロランがノックすると、ドアが開けられた。

「王様、奏美を連れて参りました。」

ロランの王様という言葉に奏美は驚いて頭を下げた。
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