Morning moon
同じように裏口から城を抜けると、事情説明のため、一度ロランは家に戻った。

「そういうわけで今から奏美の家に行ってくるよ。すぐ戻るからね。」

「ミリーごめんなさい。こんな時間にロランを外出させてしまって。」

「私なら大丈夫よ。アランも寝てるし、少し勉強でもするわ。」

相変わらずミリーは勉強家だった。

「それじゃ急ごうか。」

「ええ。」

ロランと奏美は、土手の裂け目へ向かった。

裂け目から出ると、ロランの髪の色が変化していた。

金髪は濃いブラウンに

「あれ?ロラン?髪の色が…。」

「ああ、これ?たぶん人間界に来たから色が変わったんだろう。」

「そうなの?」

不思議に思ったけれど、今はとにかく時間がない。

そこから少しだけ人間界を通り奏美の家へ。

お父さんとお母さんに、魔法界の友達だと簡単に紹介した。

もちろんミリーの夫で子供がいることも。
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