Morning moon
やはりロランは二人の会話を聞いていた。
奏美が座りなおすと、ロランが語り始めた。
「ミリー、君の想像通りだよ、全て。
サランは僕の兄だ。
王室に男子は二人要らないからと、僕は公爵の所へ養子に出された。
でも王も王妃も、一番王室に近い貴族に預けた事で、僕と接触する機会を多く持ってくれた。ありがたかったよ。
おかで僕は、本当の父母とも離れているという実感がなかった。
その事は、一部の人間しか知らなかったけど、いつか話さなくてはと思ってんだ。
兄さんが結婚することになれば、王位を継いでくれはず、そうしたら僕は王家との繋がりを絶ち、君との家庭のことだけを考えればいいってずっと思ってた。
なのに…。」
「なのに、どうしたの?」
ミリーが続きを促した。
「兄さんが、王位継承を放棄するって言いだした…。」
奏美が座りなおすと、ロランが語り始めた。
「ミリー、君の想像通りだよ、全て。
サランは僕の兄だ。
王室に男子は二人要らないからと、僕は公爵の所へ養子に出された。
でも王も王妃も、一番王室に近い貴族に預けた事で、僕と接触する機会を多く持ってくれた。ありがたかったよ。
おかで僕は、本当の父母とも離れているという実感がなかった。
その事は、一部の人間しか知らなかったけど、いつか話さなくてはと思ってんだ。
兄さんが結婚することになれば、王位を継いでくれはず、そうしたら僕は王家との繋がりを絶ち、君との家庭のことだけを考えればいいってずっと思ってた。
なのに…。」
「なのに、どうしたの?」
ミリーが続きを促した。
「兄さんが、王位継承を放棄するって言いだした…。」