Morning moon
奏美の家には、おばあちゃんがいる。

おばあちゃんは優しい。怪獣お母さんみたいにうるさくない。

おばあちゃんというと、和室のイメージがあるけど、奏美のおばあちゃんは洋室派。

ベッドで寝てるし、部屋なんて西洋の魔女の部屋みたいに雰囲気がある。

でも、朝は紫紺のカーテンは開け放たれ、明るい日差しが入り込んでいるから、その雰囲気が壊れてしまっている。

奏美は、自分がされて嫌な事はしないようにしてるので、きちんとドアをノックして返事があるまで開けることはない。

トントン

「お入り。」

ドアをそっと開けると、明るい日差しと、甘い匂いが漏れてきた。

「おばあちゃん、おはよう!」

「ああ、奏美かい?またトースト一口しか食べてないね?」

「わっ!なんでわかるのよ。」

「うふふふふ。私は何でもお見通しだよ。さあ、ここにきてお茶を一口飲んで行きなさい。」

「はーい。」




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