Morning moon
知らない人の間に並ぶのはイヤなので、剣の後ろに並べるよう、小走りで近寄った。

「おはよう、剣。」

「ああ、奏美か。おはよう。」

「ねえ、この行列どうしちゃったの?」

「わかんねー。バスが遅れてんじゃねーの?」

二人の会話を聞いたのか、前に並んでいたサラリーマンが振り返って教えてくれた。

「なんか事故があったみたいで、遅れてるらしいよ。」

「あ、そうなんですか、ありがとうございます。」

「奏美、このままじゃ遅刻だな。どうする?走るか?!」

「えー走るのはヤダよ。でもさ、バスの遅れなんだから遅刻にならないんじゃないの?」

「そっか!じゃあゆっくり待つかな。」






< 7 / 458 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop