What's love?
俺の部屋のあちこちに転がる女の小物は、
美咲に対する、少しばかりの強がり。
お前が男に不自由してないように、
俺だって、女に不自由はないっていう。
部屋に来た女の子達が忘れていったものを、あえて片付けない。
実際、体の関係だけの女なら、掃いて捨てるほどいる。
髪を染めて以来、それが理由かは分からないが、俺はモテるようになった。
「大和ってさ、テキトーな所がいいんだよね。一回エッチしただけで彼氏面するやつとか、重いしマジうざい」
誰かはもう忘れたけど、以前誰かが俺に言った言葉。
褒め言葉のようで、決して褒めてはいないこの言葉に、俺は嫌な気にはならなかった。
むしろ、そうかと納得した。
美咲に彼氏が出来て、離れて行ってからの俺は、確かに適当だった。
初めてのキスも、
初めてのセックスも、
相手は適当に選んだ。
だって、美咲じゃなきゃ、誰であっても意味がなかったから。
本当は俺は、適当なんかじゃなくて、すげー重い奴。
それを隠すように、色んな女を抱いた。