What's love?

こんな俺の部屋が一度だけ綺麗になった時があった。

それは、美咲が最初の彼氏と別れて、また俺の家に来るようになった時。

俺の部屋を見て、彼女がいると勘違いした美咲が、

「あのさ、彼女が嫌がるなら、あたしここに来るのやめようか?」

と言ったのを、慌てて否定したその日、
美咲が帰った後で、俺は部屋の大掃除をした。

そして、もう二度と美咲が離れて行かないように、自分の想いを美咲に告げようと決心した。

だけど、その決心を実行に移すよりも早く、
美咲には次の彼氏が出来た。

「彼氏より大和の方が大事だから」

また美咲が離れていくと思った俺にこう言って、今度は彼氏が出来た後も、俺と美咲の関係は変わらなかった。

だけど、俺は美咲の気持ちが理解出来なくて。

彼氏より大事なら、どうして俺じゃダメなんだ?

俺がこんな男だから?

「美咲が嫌なら、もうこういうの辞める」

俺の部屋の隅に、まだ転がっていた女物のピアスを見つけた美咲にこう言ったけれど、
美咲は首を横に振った。

「あたしは、別に気にしないよ。大和は友達だし、あたしも彼氏いるし」

こんなに近くにいるのに、俺は友達で、触れられなくて。

そんなやりきれなさから、俺の部屋は、また以前のように汚れていった。

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