What's love?
「大和、休みだってねー」
休み時間、寝不足の頭で机に伏せていると、
突然甘ったるい声が降ってきた。
視線を向けると、机の前には佳奈が立っていた。
「そうみたいね」
あたしは一言だけ言うと、また机に伏せた。
佳奈は、大和の数多いセフレの一人。
今はあまり話がしたくなかった。
「わたしが、昨日大和の家に行った時は元気だったんだけどなー」
「えっ」
佳奈の言葉に、思わず顔を上げると、佳奈は意味ありげな笑みを浮かべていた。
「なによー。そんなに驚いた顔して」
佳奈は、クルクルに巻いた髪をいじりながら、あたしを見下ろす。
「大和、普通だった?」
「うんっ。いつもどおり。むしろ、エッチはいつもより激しかったかもー」
「そんなこと、聞いてないっ。大和の家に行ったなんて嘘言わないで」
佳奈の言葉にあたしが勢いよく立ち上がると、
佳奈はニヤリと笑った。
「どうして嘘なの? わたしさー。昨日見ちゃったんだよね。美咲が大和の家から出てくとこ。喧嘩でもした? だから大和が落ち込んでるとでも思った? でも残念。全然そんなことなかったよ」