What's love?
ドアを開けると、大和はベッドに寝転んでマンガを読んでいた。
決して綺麗ではない大和の部屋には、ヘアゴムやマニキュアといった、女の子用品がたくさん転がっている。
この部屋には何人もの女の子が出入りしている。
大和はそれを隠そうとしないし、
あたしもそれを気にしない。
だって、友達だから。
「ちょっとは片付けたら?」
あたしが床に散乱してる色んなものを拾おうとすると、大和に制止された。
「いいよ、そのまんまで。あんまり片付いてると、あいつらうるせんだ。彼女できたのかって」
「ふーん」
あたしは手に取ったマニキュアを床に戻すと、本棚からマンガを一冊抜き取る。
あたしが大和の部屋でいつも読んでるマンガかの新刊。
ソファーに寝転がると、あたしはそれを黙々と読む。
大和もベッドで黙々とマンガを読んでいる。
大和の部屋へはもう何度も来てるけど、あたしたちに体の関係はない。
他の子とはヤリまくりの大和も、あたしには手を出さない。
あたしたちは、友達だから。
だけど、あたしと大和の関係を理解してくれる人はなかなかいない。
あたしが彼氏と別れる理由は、いつも大和。