What's love?
「別れたのって、また俺が原因?」
マンガに夢中になっていた大和が、ぼそっと呟いた。
「んー、かもね」
「美咲はいいの? いつも俺のせいで別れることになって」
視線はマンガのまま、大和の声だけが少し大きくなった。
「いいの。理解のない彼氏はいらない。あたしは大和の方が大事だもん」
「だったらさ」
突然目の前のマンガが消えて、驚いたあたしは顔を上げる。
そこには、怖い顔をした大和がいて、ソファーの上のあたしを見下ろしていた。
「そんなに俺のことが大事ならさ、いい加減気付けよ」
ちょっと、大和どうしたの?
立ち上がって、そう言おうとした瞬間、あたしの唇は大和によって塞がれた。
抵抗はしなかった。
出来なかった。
大和のキスが、あまりに優しかったから、あたしは大和を受け入れるしか出来なかったんだ。
そのままあたしの身体はソファーに沈められる。
「大和、したいの?」
あたしが聞くと、
大和は静かに頷いた。