私立!皇奏大学探偵サークル事件簿2―君の呼ぶ声―
そんなこんなで、俺は神野のトラブルと捜査に行き詰まった皆川さんたちのフォローというまさかのトラブルの掛け持ちをしなくてはならなくなった。
なんだこれは。
なんの嫌がらせだ。
神は俺を殺す気にちがいない。
「俺を頼るからには今回は特にそれなりにうごいてもらいますよ。まず、皆川さんは容疑者の交遊関係を。神野は佐野 和人の部屋に俺を案内しろ。」
「えっ…明日の授業は!?今からなんて無理だよ!」
「単位なら親父がなんとかするだろ。いいからやれ。」
「でもっ…」
「や・れ。」
俺は笑顔でそう押し切る。
神野は渋々『おばあちゃんに連絡してくる…』と言って部屋を出て行った。
あのバカは気付いて無いだろうが明日からゴールデンウィークだぞ。
授業もへったくれもない。
俺は溜め息をつきながら皆川さんたちの方を向く。