私立!皇奏大学探偵サークル事件簿2―君の呼ぶ声―



怖い。


冗談抜きで。



隣にいる人間からの無言の重圧に耐えられなくなった私は口を開いた。




「あの…結子さん、兄さんは…?」


「ああ、邦果くん?」




シレッとした顔で結子さんは答えた。




「置き手紙のこして来ちゃった。だからそのうちここをつき止めるんじゃない?」









うん。



そんな気がしてたー。


してましたよ。



結子さんはたまにこうやって兄さんで遊ぶ。



手順はこうだ。



ある日置き手紙を残して消える。



その置き手紙には居場所のヒントが。



兄さんがヒントをもとに結子さんの居場所をつき止める。




…と、こういったかんじだ。



悪趣味としか言えない。


まぁ2人ともそれなりに楽しそうだからそれはそれでいいんだろうが。







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