私立!皇奏大学探偵サークル事件簿2―君の呼ぶ声―



泣きたい。



この状況。




「神野。」


「へっ!?」




余りにも場の雰囲気に縮こまっていた私は唐突に伶から話しかけられて焦った。



しかし当の伶はそんなこと一切気にせずに話す。



「彼の部屋は?」




かれ。


刈れ。


枯れ。




「バカな変換をするな。彼だよ。佐野 和人だ。」


「あー、和人ね…」




ヤバい。完全にアホを見る目で見られてる。


いや、そりゃ伶に比べたらアホでバカだけれども!




「なにっ?また事件ー?」




自分でツッコミを入れている間に横から結子さんが割り込んできた。



やめてくれ。


頼むから。


空気を読んでください結子さんっ…!




「事件ではなくトラブルメーカーが運んで来たトラブルです。残念ながらあなたのような素晴らしい方が挑むようなトラブルではありませんので。行くぞ、神野。」




伶はそう一気にまくしたてるとさっさと出て行ってしまった。









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