私立!皇奏大学探偵サークル事件簿2―君の呼ぶ声―




「なんで和人こんなの持ってるんだろ。捨てるって言ってたのにな。」




なんてのんき先程見つけた写真ことを言っている神野に呆れつつ他になにか手がかりがないか捜す。


そんなの、忘れられないからに決まってるだろうが。


俺は会ったこともない佐野 和人という男性に同情してしまった。


さっきから黙ってはいるが部屋を物色している佐藤さんまで額に手を当てていた。



と、別のことに気をとられていたらハードカバーらしい本を踏んでしまった。



地味に角を踏んでしまったから痛い。



しかし、その表紙を見てみると『卒業アルバムー疾走ー』という文字が見えた。



俺はそれを拾い上げると神野に尋ねた。




「これ、高校の卒業アルバムか?」


「え、うーん…多分そう…かな…」




いまいちな答えが返ってくる。


もしかしてこいつ…




「君、ひょっとして同級生の顔…」はっきり認識してないんじゃないか。




俺がそういおうとしたとき、佐藤さんが深刻な顔をして言った。





「伶、死体だわ。見た目10代後半から20代前半の女性。冷蔵庫に入ってた。見たとこ死後1週間は経っているわね。」





どうやら、今回のトラブルも一筋縄ではいかないようだ。






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