私立!皇奏大学探偵サークル事件簿2―君の呼ぶ声―
さぁ、なにから調べようか。
私は部屋に戻ると長年ほったらかしにしていたアルバムを開いていた。
とりあえず和人の写真を持っておいたほうがいい気がした。
しかし和人単体の写真なんてそうそうない。
大抵私が写りこんでたり今の自分が目を覆いたくなるようなきわどい写真が大量だ。
あれ、他のカップルとかよりも淡白だと思ってたのに。
若さって恐ろしい。
しばらくめくっていると、ようやく和人だけ写っている写真を見つけた。
「校外学習の時のかな…」
確か、東京湾辺りの見学可能な貿易企業を見たんだっけ。
そんで、見学終わってフリータイムの時に東京湾と貿易船バックにいたずら目的でシャッターを切った。
だからか、和人の顔はびっくりした感じで写っている。
コンコンッ!
しばらく写真を眺めて思い出に浸っていたとき、ノックをされた。
この家で几帳面にノックしてから部屋に入ってくるのは1人だけだ。
「どうぞ。伶。」