寄り道小道迷い道
でもすぐに、いつも患者さんたちにするみたいに笑いかける。
「昏倒して倒れたみたいなので、もう少し安静にしてて下さいね」
しばらく、沈黙。
不思議に思っていると、慌てたように邪鬼が返事をした。
「せっせやなっそうするわっあんがとなっ」
その時、顔が赤かったのは、もしかして熱があったのかな?
慣れないうちは、邪鬼を前にすると緊張しちゃってすぐ顔が赤くなるのを邪鬼に「風邪か?大丈夫なんか?」って、心配された。
血が苦手で、関西弁で、優しい。
吸血鬼に会ったのは初めてだったけど、彼が吸血鬼らしくないって事は、話していてもすぐにわかった。
それから、何度か話す機会があって、私が"邪鬼サン"から"邪鬼"って呼ぶようになって、邪鬼が"紗耶香サン"から"紗耶香"って呼んでくれるようになって…
気付いたきっかけは、邪鬼が倒れたある日に燿羅君が言った何気ない一言。
「紗耶香はどんな奴が良いワケ?」
訳がわからずにいると、晃矢君が口添えしてくれた。
「気になってる奴とかさ、いねぇの?」
「昏倒して倒れたみたいなので、もう少し安静にしてて下さいね」
しばらく、沈黙。
不思議に思っていると、慌てたように邪鬼が返事をした。
「せっせやなっそうするわっあんがとなっ」
その時、顔が赤かったのは、もしかして熱があったのかな?
慣れないうちは、邪鬼を前にすると緊張しちゃってすぐ顔が赤くなるのを邪鬼に「風邪か?大丈夫なんか?」って、心配された。
血が苦手で、関西弁で、優しい。
吸血鬼に会ったのは初めてだったけど、彼が吸血鬼らしくないって事は、話していてもすぐにわかった。
それから、何度か話す機会があって、私が"邪鬼サン"から"邪鬼"って呼ぶようになって、邪鬼が"紗耶香サン"から"紗耶香"って呼んでくれるようになって…
気付いたきっかけは、邪鬼が倒れたある日に燿羅君が言った何気ない一言。
「紗耶香はどんな奴が良いワケ?」
訳がわからずにいると、晃矢君が口添えしてくれた。
「気になってる奴とかさ、いねぇの?」