フッてくれて有り難う【季節短編】
それでも、
涙がボロボロと流れた。
顔は笑ってるのに涙が出るの。
止まらないんだ。
思い出がある、後悔なんてしない。
そんなの嘘。
最初から自信がなかったら、こんな事しなかった。
ちょっとでも期待してたから、自信があったからしたんだ。
そして、もしかしたら違うかもしれない。そんな考えがあったから私あいつに伝えた。
でも結局、自分に今までついてた嘘を簡単に壊されて、ただ恥ずかしいだけじゃん。
ちらっと遠くにクラスの男子が見えた。
泣いてるところだけは誰にも見せたくなかったのに。
でも……