フッてくれて有り難う【季節短編】
だって私には似合わないもん。
彼が好きだって言ったらみんな笑うでしょう?
だって私と彼は正反対。
いつもいつも喧嘩して、言い合ってるんだから。
私が彼の事、好きなわけないよね?
だから誰にも言わないよ。
「ねぇこれさ………、ねぇ聞いてる?」
「――え?あっ、うん」
ごめんごめんと笑いながら友達に返す私。
なんか何も考えてる訳じゃないのにぼーっとしちゃうんだ。
やっぱりいつも通りにはならないな。