Black★Joker【完結】
第一章
イケメンくんに一目惚れ 美空サイド
【美空サイド】
「ねぇ、何してんの?暇してんならカラオケでも行かない?」
テストで赤点をとり、放課後に補習を受けた日の帰り道。
あたしは運悪く3人のガラの悪い男達に囲まれた。
ドレッド、ライン入り坊主、長い金髪。
髪型に特徴ありすぎだよ。
ボソッと心の中で呟いてみる。
でも、この状況は明らかにピンチで。
「あの……急いでいるので……」
あたしは鼻息を荒くして話し掛けてくるリーダーらしき金髪の男に、愛想笑いを浮かべた。
「ちょっとくらいいいだろ?」
「でも早く帰らなくちゃ親が心配するし……」
って、ちょっと無理があるかな……。
そう感じながらも、あたしは笑顔でこの場を切り抜けようとした。