Black★Joker【完結】
―――………
「これから夜出歩くときは、俺を呼ぶこと。前みたいに制服でフラフラすんの禁止な」
「うん」
「あとな、可愛い女の制服姿って男にはたまらないもんなの。それを自覚するように」
「……何かよく分からない……」
あたしと龍馬は互いの指を絡ませて夜道をゆっくりと歩いた。
彼氏に……というより龍馬に家まで送り届けてもらえる幸せにあたしは震えていた。
こんなに幸せでいいのかな?
付き合うと決まった途端、龍馬の態度はコロッと変わった。
龍馬の『付き合う』が友達の延長線上かもなんて疑ってごめんね。
龍馬はちゃんとあたしを『友達』ではなく『彼女』として扱ってくれた。
それが嬉しくもあり、ちょっぴり照れ臭くもあり。
車道側に立って歩いてくれる龍馬にあたしの顔はずっと緩みっぱなしだった。