Black★Joker【完結】
ねぇ、美空?
僕は美空のこと、ずっと前から好きだったんだよ。
美空は気付いていなかったけど。
だけど、龍馬が美空の彼氏ならきっと安心だ。
あいつは僕なんかよりずっと強いし、美空を守ってくれるだろう。
それに、龍馬はああ見えて案外いい奴だ。
いつもふざけてばかりいて、なかなか本心を見せようとしないけど、あいつになら美空を任せられる気がする。
それなのに、僕の口から出た台詞は美空を傷付けるものだった。
「あのさ、わざわざ報告してくれなくてもいいから。美空が誰と付き合おうと僕は興味ないし」
「……優……何か怒ってる……?」
美空の瞳が不安そうにユラユラと揺れる。
「それに僕とこうやって一緒に学校に行かない方がいい。龍馬に誤解されるのも嫌だろ?」
自分でも何を言っているのかよく分からなくて。
それなのにポンポンっと嫌味ったらしい台詞が口を吐く。