Black★Joker【完結】
バイク男の彼女です 美空サイド
【美空サイド】
優と一言も言葉を交わさないまま家に帰ってきたあたし。
何度か話しかけようと思ったけど、その度に優はあたしからわざと距離を置いた。
幼い頃からいつも優と一緒だったし、優が傍にいるのが当たり前で。
どんなときだって優はあたしのそばにいてくれたから。
いざいなくなると、寂しさで押しつぶされそうだった。
「ただいま」
扉を開けると、玄関先に見慣れない女物の靴が置いてある。
お客さんでも来てるのかな……?
あたしは不思議に思いながらローファーを脱ぐと、リビングに向かった。