Black★Joker【完結】

「今日ね、あの子に釘をさしておいたから。優に近付くなって」


翌日、不安に駆られながらも学校に着いてクマの姿を探した。


クマを見つけて「クマ!」と声を掛けながら肩をポンッと叩く。


振り返ったクマは僕の顔を見るなり目を反らした。



「……クマ、ごめん」


クマは黙ったままギュッと唇を噛み締めて辛そうな顔をしていた。


母さんがクマに何を言ったのかは分からない。



だけど、クマが母さんによって傷付けられたのは確かだ。


僕はあの日以来、クマと一度も言葉を交わすことなく中学を卒業した。
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