Black★Joker【完結】

何で俺を突き放そうとしてるお前が今にも泣き出しそうなんだよ。


意味分かんねぇよ。



「あっそ。なら見なければいいだろーが」


「そうするよ」


メソ男は唇を噛んで何とか自分の感情をコントロールしているように見えた。



そして、ギュッと固く拳を握ると、俯いていた顔をわずかにあげて俺を見上げた。


「龍馬……あの……――」


「早く大好きなママのとこに戻れば?」


すがるような瞳で俺を見つめるメソ男をこれでもかというくらい睨みつける。


「今度どっかで会ったらただじゃおかねぇからな。俺の怒りがおさまるまでこの辺りをフラフラしない方が身のためだぞ?」


家に入ったはずのおばさんはカーテンの隙間から俺達の様子を伺っている。



「いいか?分かったな?!」


俺がメソ男の胸ぐらをグッと掴むと、メソ男は小さく頷いた。





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