Black★Joker【完結】
「龍馬に会いたいって言ったの涼子でしょー?」
「だ、だ、だって、あんなにカッコいいって知らなかったんだもん!!目があったら呼吸が止まりそうだわ!!」
涼子はトイレのある方向を気にしながら小声で囁く。
「ねぇ、あたし龍馬くんが戻ってきたら帰るよ」
「え?何で??」
「本当は早く二人っきりになりたくてウズウズしてんでしょー?それに、このままじゃあたしの心臓がもたないの」
そりゃ、いつだって龍馬と二人っきりでいたいとは思うけど……。
でも、あたしにとって涼子も大切な存在なわけで……。
「あ、龍馬くんが戻ってきた」
涼子はそう言うと、借りてきた猫のように首をすくめた。