Black★Joker【完結】
ディスプレイに表示されていた名前は「メソ男」だった。
だから何の疑いもなく電話をとった。
「……よう、神谷。俺が誰か分かるよな?」
でも電話に出たのはメソ男ではなかった。
その声の人物が誰であるか気付いた俺は思わず声を詰まらせた。
「……龍馬!!来るな!!」
電話越しにメソ男の声がする。
前は「助けてください!」とか何とか言って男のくせにメソメソ泣いてたくせに。
ずいぶん立派になったじゃねぇか。